桃子は誕生日に一度もプレゼントをもらったことがなかった。

そのため、誕生日にプレゼントをもらえることを知らなかった。


「そうだ。受け取ってくれるか?」

「·····うん!ありがとう!」


『“大嫌い”』な誕生日が

『“大好き”』な誕生日に変わっていく瞬間。


この日は桃子にとって、忘れられない1日となったに違いない。


桃子の誕生日以降、桃子はちゃんと喋るようになった。

喋ってくれるのが嬉しくてみんなは桃子といろんな話をするようになった。


そしてついにみんなのことをあだ名で呼ぶようになった。