桃子は黙って母親を見つめる。
白洲達も桃子にこれ以上近づかせないようにガードする。
「もうあんなことしないからこっちにおいで?ね?ネェ?」
「行くわけねーだろ」
「なんですって?」
「そー言ってまたやんだろ?」
そう言った黒神に向かって
「もうしないわよ!」
また桃子に目線を戻し
「あなたがいなくなって気づいたの、あなたがいないとイライラして落ち着かないのよ!それに旦那とは別れたわ、だからもう大丈夫よ!怖いものは何もないわ!だから·····ねっ?早くこっちに·····」
母親は桃子に手を差し伸べようと腕を上げた。
しかし桃子は、ビクッと肩を上下させ、前に立っている黒神の後ろで身を縮こませた。
それを見た母親は少しびっくりして、眉間にシワをよせ、その行き場をなくした腕をゆっくりと下げた。


