「…気のせいじゃないかな?意見をくれたのはありがとう、接し方を考え直してみるよ」




 きらいオーラはたしかに出せてないかもぉ…っ!

 まさか後輩に1週間で見抜かれるなんて…!

 こんな調子じゃ卒業までかくし通せないよっ、雷牙(らいが)と距離置かなきゃ!


 私は鳩野さんとのはなしを強制的に終わらせて、雷牙と付き合っていることをかくし通す方法を考えながら、朝礼までの時間を過ごした。




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 お昼になり、休憩時間に入ったあと、私はひと気のない廊下で1人、足を止める。

 食堂を出るときに、雷牙へアイコンタクトを送ったつもりだけど…ちゃんとわかってくれたかな。




「けーい」


「わっ!」




 とつぜん、うしろから抱きしめられて肩が跳ねた。