「だれにも見られなきゃ、俺に抱きしめられてもいいみたいに聞こえるぜ?」
「!ち、ちがっ!」
「もう殺人罪はなくなったんだし、すなおになってもいいんじゃねぇの?けーい?」
「懲役受けてることには変わりないでしょっ!それに、赤城会の身内でもあるし…っ」
「あぁ…そのことは、」
ちょっと待って!
この言い方、認めてるみたいじゃん!
ちがうちがうっ、雷牙には好きなんて言わない!
「こっ、このあと生徒会室に行かなきゃいけないの!はやく独居房に行くよ!」
「なんだよ、急にはなし変えやがって。動揺すればするほど怪しいぜ?もう俺に惚れてんじゃねぇの、景依?」
「そんなわけないでしょっ!」
きっぱり否定して、私は雷牙を押しながら独居房に向かった。
独居房に着いたら着いたで、雷牙は私を抱きしめて、なかなか離してくれなかったんだけど。