ぼう然とする私の頬をなでて、雷牙はほほえんだ。




「…ぜんぶ、ひっくり返す準備ができたからさ。これから警察署に出頭して、再審を要求しようと思ってんだ」


「え…」


「俺のアリバイ、景依に証言して欲しい。ムショからちゃんと出るために」




 オレンジ色の瞳に見つめられて、ごくりとつばを飲んだ。

 …そうだよ。

 私なら、雷牙の冤罪を晴らせるんだ…。




「…わかった」




 こくりと、力強くうなずくと、雷牙は笑って「サンキュ」と口にした。