「こんなはずじゃなかった…僕はエリートだぞ…!刑務所なんかにいるべき人間じゃないのに…っ」
「…雷牙、離して」
くさったざれごとを聞きながら、すっと心が冷めていくのを感じた。
雷牙はだまって私を解放する。
私はこつこつと足音を鳴らして、103番に近づき…その胸ぐらをつかんだ。
「“なんで”?それはあなたが罪を犯したからです。あなたがいるべき場所は刑務所以外にありません」
「なっ…!ちがう、僕よりわるいことをしてるやつはたくさんいる!僕は優等生なんだ!」
「はぁ?どこの優等生がたまたま通りがかった一般の女性をおそって、むりやり体をあばき、昏睡状態にすると言うんですか!」
「ちがう、ちがう、1回だけだった…!どうしようもなくストレスがたまって、僕もあいつらみたいにやってやろうって…!」



