唇を隠して,それでも君に恋したい。



「この頑固者め。いいよ,僕はもう何も言わない。その代わり君のその計画に,僕の提案を付け加えてほしい」

「は?」

「僕が君を想う,今よりずっと対等な関係になれる最後の提案や。断るならもう,一生僕たちの人生は交わらんのやなと思う。僕は別に,君がおらんでも開始するけどね」



続いた和音の提案に,僕とリューは息を止め。

僕はくらりとよろける。

そんな僕をリューが気にするように見るけれど,僕は自分の頭を押さえるのでせいいっぱいだった。

歓びなのか,期待なのか。

もうあんな気持ちはいっぱいなのに,それでも湧き上がる希望がある。

確かにそれは,僕ら2人でなれけばいけないだろう。

それでも打ちひしがれる日が怖くて自制心が残る。

僕は小さく



「考えさせてくれ」



と答え,話はそこで終わった。

僕は話を聞くと言って応じたはずなのに,僕からはほぼ逃げ出す形になったことを後悔した。

ー数日後,僕の返事も聞かず和音は数人に別れを告げて,地元にあるというどこかの高校へ転校してしまった。