そんなことを考えていると、


「……近づくな。」


美声。

声もかっこいいなぁ〜。


なんて、怖すぎて頭がおかしくなったよ。

殺気向けるな。死ぬわ。


「そんなわけにはいかないですよ。なんでこんな所にいるんですか。」


私がこんな殺気で諦めるとでも⁇


「………。」


なんだお前は。とでも言うようにまた睨んでくるこいつ。


ーグルグルギュル〜…。


お腹の音。

もちろん私じゃない。


「空腹ですか。少しですけど、怪我もしていますし。」


「…離れろ。近づくな。」


まだそれ言う?

「ほっとけないんですよ。はぁ。」


とりあえず、私の家すぐそこだし連れていこう。

女として襲われる心配はなし。

こんな威嚇してくるし。

殴りかかられないようにだけ、注意しとこう。