「ねぇ、聡太。梨奈がいるってことはさ、“あの人”も来てんの?」 「……あぁ、来てるよ。咲希さん、だろ」 「そっか。じゃあいつもの部屋で待ってもらっててくれる?すぐ行くから」 ねぇ、里緒ちゃん。 俺はさ、君に幸せにしてもらう資格なんてないんだよ。 だからこれ以上、近づかないほうがいい。 こんな俺に、君が穢されてしまう前に──。