背伸びして、君とありったけのキスがしたい。





『里緒!詳しいことは綾人から聞いたよ!』


『橋本との件があったとき、そばにいてあげられなくてごめんね』


『あたしのことは気にしなくていいから、今日は綾人になんでも買ってもらってストレス発散してね!(笑)』



綺良ちゃんの優しさに、泣きそうになるのをどうにか堪えた。

思えば綺良ちゃんは、出会ったときからずっと私に優しくしてくれている。



綺良ちゃんとの出会いは、緑ヶ丘高校の入学式の日のだった。


無事に式が終わって、これからの学校生活やカリキュラムについての説明を受けていたとき、遅れて教室に入ってきたのが綺良ちゃんだった。




彼女があの有名な読者モデル『キラ』だということは、ひと目見てすぐに分かった。


きれいな黒髪のロングヘアに同じ高校生とは思えないような大人な雰囲気。


そんな彼女が私のとなりの席に座ったときのあの緊張は、今でもずっと覚えている。




「(ずっと愛読してた雑誌『プチニモ』のトップモデルさんだったんだもんなぁ)」


小学生のときから、キラのファッションやおすすめアイテムをよくマネしていたっけ。