私、どこかおかしくなったのかもしれない。
綾人さんの声を聞いただけで、自分でも分かるくらいに顔が熱を持ちはじめる。
「あの、どうして私の学校が分かったんですか?」
沈黙が続くと自分の心臓の音が聞こえてしまいそうで、私は必死に話題を振った。
「綺良から聞いたんだよ」
「綺良ちゃんと……つながりがあるんですか?」
「まぁ、そうだね。どちらかと言えば俺の友達と綺良が仲がいいって感じかな?」
「そう、だったんだ」
綺良ちゃんのことを呼び捨てにするほどの仲なんだ……。
そんな些細なことでさえ、綺良ちゃんを羨ましく思ってしまう。
普段なら絶対にそんなこと思ったりしないのに。
「ところで里緒ちゃん。このあと時間空いてる?」
「え?あ、はい……今日は特に用事もないので」
「よかった。じゃあちょっと付き合ってくんない?」
「え?ど、どこにですか?」
「んー、着いてからの秘密ってことにしようかな」
「!?」
「ハハッ、里緒ちゃんのそういう反応、いいねぇ!」



