だけど……。
「はあー……」
自室の勉強机に頬杖をついて、重いため息をこぼす。手元の問題集は1時間前から1問も進んでいない。
さすがに割り切って勉強に集中したほうがいいことは分かっているけれど、やっぱり気になる。
麗仁くんが今何をしているのか、何を食べて、何を思っているのか。誰とどんなことを話しているのか。
全部知りたいと思うのは、さすがに強欲だよね。
まるでメンヘラみたいな自分に嫌気が差して、わたしは気分転換しようと席を立った。
階段を降りてリビングに向かう。何かおいしいものでも食べよう。テレビを見ながらチョコレートドリンクを飲むのも最高かもしれない。
そして、そうしている間に麗仁くんが帰ってきてくれたら、すごくラッキーだ。
冷蔵庫から買っておいたチョコレートドリンクを取り出して、グラスに注ぐ。そして常備してある生クリームをたっぷりと上につけて、最後にチョコレートソースをかけた。
甘い香りがリビングを漂う。
大好物のチーズケーキも一切れ切ってお皿に乗せ、少しお行儀が悪いけどソファの横にある小机までデザートを運んだ。
時刻は午後4時。2時間も経てば、今日こそ麗仁くんが帰ってくるかもしれない。
それまでは溜めておいたアニメを観て、暇を潰そう。



