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「皆さん、通行の邪魔になるため床に貼ってあるラインに沿って並んでくださ~い! ご協力お願いしま~す!」
「只今店内が大変混んでおりま〜す! 少々お時間かかりますが、メイド&執事喫茶『スイートコーヒー』にぜひ寄って行ってくださあい!」
私たちのクラスの前の廊下には、その大盛況っぷりを表すように沢山の人たちで溢れかえっていた。
「す、すごい……ここまで人気が出るなんて」
「あはは、彩夏、顔すごい青ざめてるよ。ほら~、肩の力を抜いて緊張をほぐして~♪ 彩夏は可愛いんだから大丈夫だよ。ね、だから自信もって?」
教室の後方扉の陰から廊下の様子をうかがっては不安になるわたしに、美結ちゃんがそう声をかけてくれるけど……。
正直言って、全く緊張が収まりそうにありません。
「み、美結ちゃん……わたしの緊張をほぐそうとしてくれるのはすごくありがたいんだけど、わたしより何倍もメイド服似合っててかわいい美結ちゃんに言われても説得力なんてないよ……!」
目の前には、いつにも増して可愛くて、色気のあるメイド服を纏った美結ちゃん。
さっきからあちらこちらからジロジロとした目線を感じるのは、わたしの隣にいる美結ちゃんが可愛すぎるからだ。
うん、きっとそうに違いない。



