𓆸 𓆸
「麗仁くん、今日はそんなに抱きついてどうしたの」
数時間もずっとあやちゃんにくっついたままのおれに、心配そうな声がかかった。
「…んー、ちょっと甘えたい気分なだけ」
「ふふ、そっか。いつも頑張ってる麗仁くん、偉いえらい!」
そう笑って言って、おれの頭を何度も撫でてくれる。
あやちゃんの膝枕は、疲れたおれの心を優しく包みこんで、温かくしていく。
あやちゃんといると本当にウソみたいに癒やされる。
ぐっとその細い腰に腕を回して、おれはあやちゃんのお腹に顔を埋めた。
とんだヘンタイだ。
柔らかな柔軟剤の匂いで、だんだんと眠気が襲ってきた。
「麗仁くん、もう寝る?」
やけにあやちゃんの声が優しく響くのはどうしてだろう。
すぐに答えは出た。
……幸せに満たされすぎているから、だろうな。
「…んん〜、もうちょっとだけ起きてたい」
「ダメだよ麗仁くん。目の下、クマができてる」
そう言ってそっと目の下を優しく撫でてくれるから、おれの眠気は倍増してしまった。
あやちゃんといれる時間を少しも無駄にしたくないのに、おれの意に逆らって瞼はどんどん重くなる。



