彼はどこか怯えたような、迷子の子猫のような目をしてわたしと視線を交わした。
「あやちゃん、ごめん。おれ、もう耐えられない」
漆黒の瞳に宿る、甘美なゆらめきを見た時。
わたしは自身の“永遠”を彼に捧げたのだと悟った。
𓆸 𓆸
「んっ……」
始めは軽いキスから、終いには溺れそうになるキスまで。
少しずつ、ゆっくりと、すべてを彼に明け渡す。
「あやちゃん、ごめん、痛くない?」
行為の最中、やめてと言ってもやめてはくれないのに、時折そうやって心配の言葉をかけてくる彼は果たして善人か、悪人か。
「あっ、…ゃ、ぁっ」
必死に声を抑えているのに、自然と漏れ出てしまう甘い声に、だんだんと自制心を奪われていく。
強く、深く攻められて、心だけではなくからだまでも好きな人に知られてしまった恥ずかしさは、未だに慣れそうにない。
「好きだよ、あやちゃん。愛してる。もう離したくない、俺以外の人間に笑いかけないで。他の男とはもう二度と話さないで。俺だけを見て、一生、俺だけを愛して───」
突き刺すような快感とともに、棘のある薔薇で全身を包まれる。その棘は徐々にわたしを閉じ込めて、彼の腕の中から出られなくさせるのだろう。
𓆸 𓆸



