悠久の絃 2

一時間弱の散歩を終えて病室に戻ると、すぐに夏くんが来て回診前の体温と血圧を計られる。


回診の時は夜星先生だけじゃなくて悠も来てくれて少しだけテンション上がっちゃった。



だけど、さすがに散歩長すぎって怒られてまた気分は落ちていく。




夜星「いつも通りの行動でいいとは言ったよ。けど、散歩に一時間もかけるのはいつも通りじゃないでしょ?瀬堂先生がいたとしても自分の体のことも気にしなさい。」


「……」


夜星「聞いてる?ねえ、自分のことなんだよ?今は無理する時期じゃないし、そこまで頑張らなくていいの。ご飯食べて、体休めて、手術のために体力を維持すればいいだけなの。向上させる時期じゃない。分かってる?」



的なことをずーーっと言われた。


こんなに言わなくてもいいじゃん。瀬堂先生と話してた内容も知らないのに。



お腹の治療が終わって二日。

あと一週間くらいで退院だから。
この変な検査を頑張って、手術も頑張ったら終わりだから。


ベッドに入って横になる。

いつもより眠くなるの早いなとか思いつつ、眠いから目を閉じた。