そのあと、何度か発作が起きかけたけどなんとか落ち着いて眠くなってきた。
「眠い?寝ていいよ。またあとでお話しよう」
瀬堂先生の声は柔らかくて、優しくて。
この声、ずっと前にも聞いたな、なんて思っても、睡魔に負けて寝てしまった。
「やっぱり、手を中に入れたのがダメだったんでしょうか」
「いや、今回は違うと思うよ。モニター見てたんだけど、不整脈だった。
お腹の次は心臓か。絃ちゃんも樹たちも休まらないねぇ」
「カテーテル、ですよね。今の状態でできるかは置いといても、今後も頻度が増えそうですし」
「とりあえず樹に相談しとく。絃ちゃん、抗生剤の服薬も渋り出したってこのちゃんも言ってたし、あまり刺激したくないのはみんなと一緒。」
嫌な雰囲気が、じわじわと、嫌な風に広がっている。
本人も終わりが分からないから怖いのか。それとも自分がどんな状況か分かっていないのか。
どちらにせよ、なにが起こるか皆目見当もつかない。
「ちょっと、やばいかもね」
苦笑いを浮かべながら歩く瀬堂先生に付いて行きながら、俺も静かに頷いた。
「眠い?寝ていいよ。またあとでお話しよう」
瀬堂先生の声は柔らかくて、優しくて。
この声、ずっと前にも聞いたな、なんて思っても、睡魔に負けて寝てしまった。
「やっぱり、手を中に入れたのがダメだったんでしょうか」
「いや、今回は違うと思うよ。モニター見てたんだけど、不整脈だった。
お腹の次は心臓か。絃ちゃんも樹たちも休まらないねぇ」
「カテーテル、ですよね。今の状態でできるかは置いといても、今後も頻度が増えそうですし」
「とりあえず樹に相談しとく。絃ちゃん、抗生剤の服薬も渋り出したってこのちゃんも言ってたし、あまり刺激したくないのはみんなと一緒。」
嫌な雰囲気が、じわじわと、嫌な風に広がっている。
本人も終わりが分からないから怖いのか。それとも自分がどんな状況か分かっていないのか。
どちらにせよ、なにが起こるか皆目見当もつかない。
「ちょっと、やばいかもね」
苦笑いを浮かべながら歩く瀬堂先生に付いて行きながら、俺も静かに頷いた。


