翌朝、まだ目が覚めないいとの頭を撫でて外来に向かった。
「――マイコプラズマですね。お薬出しておくので、出した分全部飲み切ってください。
お大事に」
「前回の結果と比べてもかなり良くなっています。このまま様子を見て、もう少し間隔空けられるようにしましょうね。
お大事に」
「―――ただ、水分取れていないのが心配なので点滴してから帰りましょうか。
処置室の……4番、に行ってください。
お大事に」
「このまま様子見で大丈夫です。これ以上熱が上がったり、他に症状が出たらもう一度受診してください。
お大事に」
午後の外来受付はとっくに終了時刻を過ぎているが、なんせ受診者が多すぎる。
病棟も既に回診を始めている時間だ。
あと、14人。
先輩と一瞬の隙もなくまわしても1時間はかかるだろうか。
いと、泣いていないといいな。


