「今月の健診は?」


「来週です。」


「頑張れそう?」


「…」


「怖い?」


その質問には、答えられなかった。

だって、怖いけど、それは悠先生とか、夜星先生とか、検査なわけで、悠は違う。


「ん〜、、そうだなぁ、、なんていうんだろ。

悠はね、喘息だったらわかってくれるんじゃないかな。あいつも結構重い喘息だったからさ。検査とか吸入とか発作の苦しさなら、わかってくれると思う。
でもね、絃ちゃんが背負ってるのは全く別物かもしれないから、安易にこうしろああしろとかは言わない。まあ俺も医者だからさ、健診をサボるのは見逃せないけど。

友和がいたらなんて言うかな〜娘だからな、甘やかすのかな。」


笑いながら話す律先生は、隣にいるのに、どこか遠くにいるような感じがする。