黒峰くん、独占禁止。

 私は、嶺緒君のもの。

 心も体も、ぜんぶぜんぶ。



 や、やっぱり学生多いなぁ……。

 六限が終わってすぐ黒峰君とクレープ屋さんに向かったけど、人気だから人が多く。

 みんな学校から直行してきたのか、いろんな高校の生徒が目についた。

「ちょっと並ばなきゃいけないみたいだね……。」

「そうだな。しんどくなったら言えよ、おぶるから。」

「えぇっ、いいよそんなの!」

「遠慮するなよ。」

 いや、遠慮してないよっ……!

 しかもそんな事、絶対何があっても頼まないし……!

 からかってきてるだけなのは分かってるつもりだけど、どうしてもムキになって返してしまう。

 いつもそうだ。

 黒峰君は一枚上手でずるくて、策士で卑怯で。

 それなのに一生懸命になって心配してくれたり、おしゃれなクレープ屋さんに連れてきてくれたり。

 ……ほんとに、ずるい男の子だと思う。

 そう考えていると何だか気恥ずかしくなって、くしゃっと毛先を握った。

「次のお客様どうぞー……、って、よ、夜風!?」