黒峰くん、独占禁止。

「そっかぁ……良かったぁ……。」

「ごめんね、心配かけちゃって。桃香ちゃん、わたしを助けてくれたのに気絶しちゃって迷惑かけちゃったし……。」

「ううん、あんなの迷惑でも何でもないから! とにかく光莉ちゃんが無事で良かったっ……!」

 ぎゅーっと強い力で光莉ちゃんを抱きしめ、ほっと安堵する。

 光莉ちゃんは驚いていたようだったけど、すぐにふふっと微笑んでくれた。

 ……って、連絡先交換?

 さっき光莉ちゃん、サラッと流して言ってたけど……やっぱりそれって。

「ほ、ほんとに古夜君と連絡先交換したの!?」

「そうなのっ! 最初は冗談なんじゃないかってわたしも思ってたんだけどね、心配だからって言って……」

 えへへ、と嬉しそうに笑う光莉ちゃん。

 その笑顔はもう天使そのもので……って、そーじゃなくって!

 やっぱりそれ……そーゆー事だよね?

 古夜君、光莉ちゃんのこと好き……だよねもう。

 と、いう事は……両思い、かもしれない。

 い、いやいや、まだ分かんないよねっ。もしかしたら、誰にでも交換しよって言ってるかもだし……。