黒峰くん、独占禁止。

「…………っ、ゆ、ゆゆゆゆ、唯都様が目の前に……っ!?」

「あれ? おーい?」

 光莉ちゃん、多分これ気絶してる……。

 その事を古夜君に伝えると、古谷君は困ったように笑った。

「気絶かー……俺何かしたかなー?」

 あなたが光莉ちゃんをまじまじ覗き込んだからこーなってるんですよ……。

 と言いたかったけどそんな雰囲気でもなかった為、黙っておく事に。

 そりゃこーなるよね……好きな相手がこんな近くにいるんだもん……。

 同情のような何かを光莉ちゃんに向け、でもどうしようかと考える。

 今は私が支えてるからいいものの、光莉ちゃんは歩けない状態。

 どうやって帰ろうか……。

「まぁいいや。あんたは帰りな、小咲ちゃんは俺が送ってく。」

「え……ダメ。」

「何で?」

「古夜君は良い人だって分かったけど、光莉ちゃんに何するか分からないから。」

 男の人は怖い。そう簡単に光莉ちゃんを渡してたまるか!

 そんな精神で光莉ちゃんをぎゅっと抱きしめる。

 だけど私のしょぼい威嚇で古夜君が怯むわけもなく、むしろけろっと言った。