黒峰くん、独占禁止。

「ごめん光莉ちゃん、ちょっとごたごたが――」

「や、やめてくださいっ……!」

 言い訳をしようにも思いつかず、曖昧な言葉で濁そうと口を開く。

 けど同時に、焦りと恐怖が入り混じっている光莉ちゃんの拒否の言葉が聞こえてきた。

 もしかして……っ。

 心当たりがある私は、すぐに光莉ちゃんの姿を確認する。

 するとやはりというか、視界には3人の男子生徒に囲まれてしまっている光莉ちゃんが映った。

 やっぱりだ……!

 光莉ちゃんは言わずもがな可愛い私の天使。いや女神。

 見た目も中身も可愛いし癒しだから、モテまくるのは必然すぎて。

 だからこーやってたまに、ガラの悪そうな男の人に絡まれる事もあるんだ。

「やめてって言ってるのが聞こえないんですか……!」

 スクールバッグを盾にしながら、光莉ちゃんを自分の背中に隠す。

 そして威嚇するように言葉を投げると、目の前の男子生徒は鬱陶しそうな表情を浮かべた。

「何だよお前。もーちょっとで面白い事できたのに。」

「何が面白い事ですか! 嫌がってるのが分からないんですか!」