黒峰くん、独占禁止。

「えっと……帰るの?」

「? そりゃそーだろ、今放課後だし。」

「じゃ、じゃあ私ももう帰るよ……ばいば――」

「一緒に帰ろ、今日は。」

 何故……!?

 いつもはそんな事言ってこないのに、今日はどうして……!

 ……って、そーゆー問題じゃなくって!

「わ、私友達待たせちゃってるから……無理、だよ。」

 そう、今日は光莉ちゃんと一緒に帰ると決めていた日。

 でも学校を出る途中で必要なプリントがない事に気付き、昇降口に光莉ちゃんを待たせているんだ。

 そもそも私があの黒峰君の喧嘩現場に居合わせてしまった理由は、苦しそうな男子の声が聞こえたから。

 もし病気とかだったら放置しちゃダメだと思い、向かったはいいものの……。

 結果的に黒峰君が原因だったわけで、今更だけど行かなきゃ良かったと後悔している。

「そうか。なら仕方ないな。」

「そーゆー事だから、私はもう帰るっ……!」

 ……というか私、黒峰君に『独占禁止!』なんていっちょ前な事言った割には、自分から黒峰君に関わってない……!?