い、今黒峰君……何て……っ?

『迷惑とか考えんなよ。』

 私、何にも言ってないはずなのにどうしてバレて……。

 黒峰君って、エスパー……?

 ココアはもう冷め始めていて、湯気の数が段々と減っていっている。

 けれど私は、自分の心の中を見破られていたという驚きでそんな事全然気が付かなかった。

 お、恐るべし黒峰君……。

 やっぱり、黒峰君とはあんまり関わらないほうがいいかもしれない。

 このままじゃいずれ……嶺緒君とのことも、バレてしまいそうだ。