黒峰くん、独占禁止。

《俺に、言えねー事でもしてた?》

「そういうわけじゃないよっ……! でも……」

 言えない、言えないよ。

 言ったら心配かけちゃう、迷惑になっちゃう。

 分かってるから、言えない。

 この事は、嶺緒君は知らない。

 嶺緒君が知らない事を、黒峰君に言えるわけない。

 そんな気持ちから、この先の言葉が出てこなくなる。

 ……っ、こんな自分ほんと嫌い。

「私……黒峰君のお荷物には、なりたくない。」

 つい、ぽろっと意図しない言葉がが零れた。

 あ……っ、ど、どうしよどうしよ……っ!?

 私、何言って……!

「い、今のは気にしないで……! 何でもないからっ……。」

《……どうしてわざわざ取り消そうとする?》

「ほ、ほんとに何でもないものだからっ……!」

 確かに、確かにだ。

 私は誰のお荷物にもなりたくない。それこそ、嶺緒君や光莉ちゃんのお荷物にも。

 けど、その中でも。

 大事にしたいって思ってる人の中でも、特に黒峰君のお荷物にはなりたくなくて。

 多分、そんな自分でもよく分かってない気持ちのせいで……あんな事言っちゃったんだ。