黒峰くん、独占禁止。

 その後私はいつものようにお湯を沸かして、お気に入りのココアを作った。

 そして、そのココアを嗜みつつテレビの前に座る。

「はぁ……。」

 何をするわけでもなく、ぼうっとする。

 宿題とかしなきゃならない事はもちろんあるんだけど……ちょっと今はやる気が出ない。

 だから、またもため息を吐きかけた時だった。

 ――ピコンッ

 ……!

 不意にスマホに何らかの通知が来て、一瞬驚いてしまう。

 も、もし嶺緒君だったら……っ!

 そう思った私は慌ててココアを机に置き、スマホを開いて見る。

 けれどそこには《黒峰君》の文字で、なんだか拍子抜けしてしまった。

 なんだ……黒峰君だったんだ……。

 焦ったのがなんだか馬鹿みたいで、すぐに体から力が抜ける。

 送られてきていたのはメッセージで、目を通していると追いメッセージが来た。

《今何してる?》

《少し話さないか? 春宮と話がしたい。》

 話、か……。

 私から黒峰君に話す事は、特にない。

 それに私からあの禁止令を出しているから、黒峰君と話すのはどうしても気が引けてしまう。