黒峰くん、独占禁止。

「電話、お昼にしたのに何で出なかったの?」

「……えっ、と……っ。」

 まさか、が当たった。

 電話が来ていただなんて、全然気が付かなかった。

 ポケットに入れてたはずなのに、バイブレーションもオンにしてたはずなのに……気が付かなかった。

 ひやりと、冷や汗が首筋を伝う。

『俺からの連絡は、すぐに確認するようにして。』

 前にも一度、今と似たような事があった。

 その時は注意だけで終わったけど、今回は……分からない。

「ご、ごめ……っ」

「まぁいいよ。別に、ももちゃんに謝ってほしいわけじゃないから。」

「え……? そ、そうなの……?」

「うんっ、謝んなくていいけどー……」

 そこで言葉を切った嶺緒君は、直後にクスリと不敵な笑みを浮かべる。

 そして、私を近くの椅子に座らせると。

「――その代わり、めちゃくちゃにさせろ。」

「え、ちょ、ちょっとまっ……!」

「待たない。」

 そんな言葉が聞こえた瞬間、私の頬からリップ音が響いた。

 その流れに沿うように、おでこや瞼、髪の毛、指先などなどに乱雑なキスが落とされていく。