黒峰くん、独占禁止。

 私の人生は、嶺緒君の手の中にあるといっても過言じゃない。

『助けてあげる、キミのこと。』

 私の恩人だから、何をされても文句言えない。

 だから、私は――……。

「わたし、も……会いたかったよ。」

 ぎこちなく、でもそれがバレないように口に出す。

 この言葉は、本心から言ってるものじゃない。

 もちろんちょっとは会いたいって気持ちもあるんだろうけど……嶺緒君はすっごい束縛系の男の子だから、できれば会いたくないなって気持ちのほうが大きい。

 そんなの、絶対に言えないけど……。

「ほんと? ももちゃんも俺に会いたかった?」

「う、うんっ! 会いたかったっ。」

「それじゃあさぁ……なーんでお昼、僕の呼び出し無視したの?」

「……っ、え?」

 あからさまに、嶺緒君の目の色が変わる。

 さっきまでののほほん具合とは打って変わり、獲物を見つけたような狼みたいな瞳で見つめられた。

 よ、呼び出しって……さ、されてないはず……。

 一瞬そう思ったけど、まさか……と一つの可能性が浮かぶ。