黒峰くん、独占禁止。

 来てくれなくても、きっと来てくれる。

 私のことを上辺だけでも好きって言ってくれたなら、最後までは優しくしてよ。

 ……そうじゃなきゃ、恨んじゃうよ。

 なんて。

「誰の許可取って、俺の女に手出してんだよ。」

「ッ、ガッ……!」

 …………え、え?

 もう諦めようか、半ばそんな気持ちになりかけていた時。

 すぐ近くでまさかの声が聞こえたと思うと、私の体は見事に宙に投げ出されていた。

 どうやら私を抱えていた彼が何者かの襲撃に遭ったらしい。

 ううん、何者かって言わなくても声で判断できちゃったけど……。

 そのまま空に飛びだした私は、ひょいっと大きな頼りがいのある腕に抱き留められる。

 そして私が、大好きな腕。

「……きて、くれたの?」

「すぐに飛んできた。お前が着信をくれたからすぐに来れた。今度はちゃんと、助けに来れた……っ。」

 すぐそばに伸びた男の人がいるにも関わらず、来てくれた黒峰君は私を痛いほど抱きしめる。

 それが何とも言えない心地よさで、いつまでもこうしていたい……と考えてしまった。