黒峰くん、独占禁止。

 そのままお会計を済ませ、無料だというので軽めのラッピングもしてもらう。

 ぺこりと会釈すると同時に「ありがとうございました~。」と、まだ眠たそうなふわふわした店員さんの声が飛んでくる。

 なんとなく店員さんに微笑んでから、私はもう一度自分に喝を入れ直した。

 光莉ちゃんのお家は……確か、あっち方向だったよね。

 ……だ、だけど急にお邪魔したら迷惑だよね。

 今日は休日だから多分家にいるんだろうけど、今の時間は流石に迷惑すぎる。

 どうしよう……どこかで時間潰すか、一旦家に帰るか。

 ラッピングされた袋を持ちながら、テキトーにぶらぶら歩く。

「……ちょっと寒い。」

 まだ朝早いし、やっぱり帰ろうかな……。

 ぼんやり見上げた空の色を瞳に移し、はぁとため息を吐いた。

 そんな時、私はどうして巻き込まれてしまうんだろう。

 せっかく頑張ろうって決めた時に、どうして。

「なぁ、お前白布武の春宮桃香だろ。」

「!?」

 ヒュッ……と息が掠れた。

 目に見えない速さで後ろから服を掴まれ、嫌な意味で心臓がバクバクする。