黒峰くん、独占禁止。

 光莉ちゃんに似合いそうな、淡い桃色のセット。

 最初こそはどれにしようか悩んでしまったけど、この色のコスメセットを見かけてビビッと来た。

 これ絶対光莉ちゃんの色だ……!って。

 それに、こんな感じのコスメセットを古夜君とのデートに使ってくれたらありがたい。

 ふふっと、意図せず笑顔が零れる。

 これを使ってくれるかどうかは分からないけど……少しでも喜んでくれたらいいな。

 でも、なんかこれだけじゃ物足りない。

 ちょっぴりうーんと思ってしまい、もう一つ何かを買おうかなぁ……と再び店内を回る。

 ……あ、これいいかも。

 その時目に入ったのが、光莉ちゃんの好きな水色の可愛いカチューシャだった。

 パッと見控えめな大人っぽい印象を受けるけど、完全に大人な感じじゃなくて甘さがアクセントとして入っている。

 うんっ、これにしようっ!

 またまた知らず知らずの内に頬が緩んで、慌てて表情筋を戻す。

 こんなところでニヤニヤしてたらヤバい人だと思われそう……。

 まだ朝早くてそれほど人がいないから助かり、ほっと胸を撫で下ろした。