黒峰くん、独占禁止。

 その一心で、後先の事なんて考えられなくて。

『……分かった、よ。私、嶺緒君のとこ……行く。』

 両親や杏珠の言葉を振り切って、嶺緒君の手を取ったんだ。

 そうじゃなきゃ、最悪な未来が来てしまうから。

 私にできる事は何でもやりたい。例えそれが、予測がつかないものだったとしても。

 それからだった、嶺緒君との生活が始まったのは。

 それから私は、嶺緒君に縛られる事になってしまったんだ。

 ……そして、今に至るまで嶺緒君ありきな生活だった。

 一緒にこの屋敷でお昼寝したり遊んだり、勉強会したり。

 中学に上がった時はマンションの一室を私にくれて、そこで暮らして。

 嶺緒君にお金の負担をさせてしまっていて、寄りかかって甘えてしまっていたんだ。

 両親の仕事関係や環境に関する負債や、杏珠の進学費用。

 私に関する事、ものだって……たくさん負担させてしまった。

 もし、このまま契約を切られたら。

 そう考えると怖いけど、私は嶺緒君に甘えすぎてた。いい加減自立しなきゃ、ダメだと気付かされた。