黒峰くん、独占禁止。

 それでも、まだ色々と未熟だった私は……全てを話してしまったのだ。

 言っちゃダメって言われていたわけじゃないし、少しでも縋りたかったんだ。

 この人は助けてくれるって希望を、持っていたから。

「で、あの後ももちゃんの家の借金全部肩代わりして、ももちゃん家に行ったよね~。今でもまだ覚えてるよ。」

「……私も、覚えてるよ。お父さんたちをすっごく驚かせちゃったのは、やっぱり申し訳ないけど。」

 一括で肩代わりしてくれた嶺緒君には、今でも頭が上がらない。

 だけどその分の見返りは必要だと知っていた両親は、歓喜と希望に満ちながらも小さく怯えていた。

 ……そして、その借金返済の見返りが――私だったというわけ。

『俺が君たちを助ける条件として~……桃香、君は俺とずーっと一緒にいてくれる?』

 あの日、借金を肩代わりしてそのまま私のお家に来た嶺緒君はそう言った。

 私のほうに手を差し伸べ、にこっと人懐っこそうな笑顔で。

 その言葉にお父さんもお母さんも、杏珠も……私自身も、驚きを隠せなかった。