黒峰くん、独占禁止。

『俺が君たちを助ける条件として~……桃香、君は俺とずーっと一緒にいてくれる?』

 あれはもう一種のプロポーズだろう、逆にそうとしか考えられない。

 嶺緒君が嘘を吐くはずない。そんな嘘、冗談でも言わないはずだ。

 だから近い未来……それが現実になってしまうだろう。

 そうすれば、私は……。

「とーかちゃん、なーにしけた面してんの?」

「んわっ……!?」

 メグさんがいる事そっちのけで、自分の世界に浸っていた私。

 いきなり古夜君に肩ポンってされて、そこではっと我に返れた。

「メグさんも、こんな時間までお勤めご苦労様です。」

「唯都君もそうでしょ? 今日もお疲れ様ね。」

「ありがとうございます。……あ、そういや事務さんがメグさんのこと呼んでましたよ?」

「……あっ、確か任され物があったんだったわっ。ごめんね桃香ちゃん、私行かなくちゃ。」

 やってしまったという表情で、階段の下に急いで去っていったメグさんを見送る。

 メグさん、本当にお疲れ様です……!

 心の中で労いの言葉を送ってから、私は古夜君に呟いた。