黒峰くん、独占禁止。

 自分ではそんなつもりは全くないし、このくらい言い返しているとは思っている。

 感じ方は人それぞれ違うから、そのせいとかもあるかもしれないけど……。

「んで、時間……あげたけどどう? 考え纏まった?」

 私に嶺緒君の影がかかったまま、手を握る力が強くなっていく。

 嶺緒君が言っている事は、この前の発言だ。

 ここまで来てしまえば、はぐらかす事なんてできっこない。

 ……というよりも、もう決まっていた。

「うん。……いいよ、嶺緒君になら。」

「へぇ? いいんだ、めちゃくちゃにしても。」

「……いい、の。私はこの先も、嶺緒君と一緒にいるんだろうから。」

「分かってくれてるんだ、嬉しいなぁ~。」

 するりと、髪の毛の下に嶺緒君の手が入ってくる。

 容赦なく耳元に当たる手はやっぱり冷たくて、どこか高揚しているようにも感じた。

「そうだよね~、ももちゃんは俺のお嫁さんになるって決まってるもんね。」

 嶺緒君の、独特な笑い声が耳に残る。

 それと同時に内太腿に大きな手が這って、どうしようもなくあられもない声が出てしまった。