黒峰くん、独占禁止。

 今まで散々甘えてきたのに、急に突き放すなんて最低すぎる。

 こんな残酷な事したくないと分かっていながらも、真冬さんの言った事を考えれば……突き放すのが妥当な気がした。

 お願いだから、嫌ってほしい。私を、好きにならないでほしい。

 そして、真冬さんとヨリを戻して幸せになってほしい。

 私ができるのはこのくらいの事しかなくて、精一杯言葉に表す。

 幻滅してくれたらいい、こんな私のことなんて。

「……何があったんだ、春宮。」

 懸命に願うのに、黒峰君の言葉には相変わらず優しさが含まれている。

 それが痛くて苦しくて、私を奈落へ突き落した。

 言えるわけ、ない。

 隠し事なんてしたくないのに、いっぱい隠し事してしまっている。

 私は行為を受け取るばかりで、返す事なんてできなかった。

 ……私に、黒峰君の隣に立つ資格なんてない。

 今度こそ、きっぱり言うんだ。黒峰君に甘えるな、私。

 自分を奮い立たせ、スマホを持って震える右手を左手で押さえる。

 何て言おうか迷ったら余計な事まで言っちゃうから、もう何も考えずに口にした。