黒峰くん、独占禁止。

 何をする気にもなれず、ベッドの上で体育座りをしてみる。

 その最中、スマホからは天気予報の通知が2回ほど来た。

 でも見る気は起きずに、ついには布団を頭から被ってしまった。

「……こんな事なら、最初から関わらなければ良かった。」

 叶うはずもない恋だと分かっていたのなら、真冬さんのお望み通り距離を取った。

 真冬さんの存在を知っていたのなら、恋なんてしなかった。

 たらればばかりが頭に浮かび、悲哀に満ちる。

 ……やっぱり私には、嶺緒君しかいないのかな。

 きっと将来は嶺緒君の傍にいなければならない。嶺緒君がそれを望むから。

 嶺緒君はこれ以上なく私に良くしてくれるのに、何で私は心の底から好きだと言えないんだろうか。

 そんなの嶺緒君からしたら失礼極まりないのに。

 関わっている時間は嶺緒君のほうが多いのに、濃い記憶は全部黒峰君とのものばかりで。

「好き、だよ……黒峰君……。」

 どうしようもないまでに、黒峰君を想ってしまう。

 ダメだと言い聞かせる度にそんな想いは肥大していく一方で、罪悪感も増していく。