黒峰くん、独占禁止。

「それなのに、もう一人の男の子……黒峰君?とも深い関係なんだって?」

「……。」

 どうとでも思ってくれて構わない。もう慣れてしまった。

 悪いのは私、だからもう今更だ。

 罵りたいなら罵ればいいし貶せばいい。叩きたければ叩いてくれていい。

 自分でも……最低なのは十分理解しているから。

 何を言われても良いように、きゅっと瞼を瞑る。

 ……そうした時、真冬さんの冷たい声がその場に響いた。

「今日転校してきたばかりでこんな事を言うのは申し訳ないけれど……圓光寺君って人が居るのなら、黒峰君……いいえ、夜風とはもう会わないでくれないかな。」

 ほら、やっぱりこうだった。

 無意識下に握り締めていたスカートの裾を、より強く握る。

 そんな私に、引き続き言葉を続ける真冬さん。

 その声はさっきよりも冷たくなっていて、心構えができていなかったら震え上がってしまっていた。

「わたしは夜風が好きなの、夜風もわたしのことを好いていてくれてる。だから、もし仲良くしてしまっていたら悪いんだけど……お願いだから夜風には関わらないでほしいの。」