黒峰くん、独占禁止。

 その質問に、どうせ良い答えはない。

 きっと、私のことを言われるから。

「あー……そうだね。でもとりあえず、真冬ちゃんの前の席の……春宮さんとは関わらないほうがいいよ。」

「え? どうして? わたしみんなと仲良くなりたいのに。」

「春宮さん、男癖が悪いらしいから。一緒にいると気分悪くなるだろうし、みんなも関わらないようにしてるからさ。」

 本人がいないと思って言っているんだろうか、それとも分かって言っているんだろうか。

 覚悟はしていたけど、あまり聞きたくなかった言葉を受けて息苦しくなった。

 ……私が全部、悪いんだもん。分かってるよ。

 だけど私だって……どうしていいのか分かんないんだよ。

 この気持ちを分かってくれる人はきっといない、そう悟っている私は静かに教室を後にする。

 保健室に行こうとは思ったけど、なんだか人と会いたくない。

 惨めな表情をしているだろうから、こんな私の状態を見られたくなかった。

 ……だったら、あそこに行こう。

 あそこなら誰にも邪魔されない。きっと落ち着けれる。