黒峰くん、独占禁止。

「……ひかり、ちゃん――」

「本当に、ごめんね。流石に無神経、だったよね。」

 席に戻る間際、小さな声で言われた言葉。

 その声は初めて聞く弱々しい声で、ばっと周りの温度が奪われるような気がした。

 私……何をやってるんだろう。

 私はどんな行動をしても、誰かに迷惑をかけてしまうし誰かを悲しませてしまう。

 そんなの望んでるはずもないのに、何でしちゃうんだろう。

 これだから、周りから嫌われちゃってるんだろうな……あはは。

 ぐっと口角を上げてみせるけど、唇の端は不自然なまでに震えている。

 光莉ちゃんにまで嫌われたら、私はどうすれば……っ。

「はーい、皆さん席ついてくださーい。」

 心臓の辺りを抑えながら、平静を装い前を向く。

 これ以上心臓が暴れないように、落ち着けられるようにそうしていたはずなのに。

 ……なんて神様は意地悪なんだろう。

「今日は転校生が来ますって話を先週しましたよね? 紹介します、小町真冬さんです。」

「初めまして皆さん、孤高学園から転校してきました。小町真冬です。」