そうすると、やっと分かってくれたらしい黒峰君は息を一つだけ小さく出した。

「やっぱナシ、は聞かないからな。」

 いつもの声より少し低い、甘さが混じった声で囁くと。

「ん、んぅっ……。」

「かわいー声。」

 からかいながらも、私の唇を奪った。