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 後日、チラシ用に私が描いたオバケの絵を見て、杵築は「お前、これはないだろう。」と偉そうにダメ出しをしていた。
 優奈ちゃんからも「こどもの絵みたいね。」と言われてしまったので、私はショックを受けた。


「じゃあ、描いてみて下さいよ。」
 と私が杵築に言うと、何ということだろう。

 杵築のお化けは、リアリティのある、超怖い絵だった。
 これはすごいと、係の皆は大絶賛!
 杵築も、満更でもなさそうだ。


――くそー! 買い出しではダメダメだったくせに。

 ダメなところは皆に知られずに、美味しいとこだけ持っていくなんて。

 私は自分の絵をコソコソと片付けながら、心の中で杵築を呪った。