「僕は何者なの?あの時、メリサが傷ついているのを見て、怒りを感じたんだ。すると風が僕を包んだんだ
僕は魔女なの?」
キャサリンはクスッと笑う。何を言ってるのと言わんばかりに。ミカエルに言う。
「私の子供よ。何者でもなく、大切なかけがえのない私の子供」
乾パンをかじるミカエルはキャサリンに聞いた。
「なんでママは食べないの?」
するとキャサリンは「先に食べたから」と言い、ミカエルを納得させた。
ベルリンまではまだほど遠い。頼みの綱は食料と水だけだ。
テントの中でカンテラが灯りを灯すのを眺め、横で眠るミカエルを見た。
恐らく首都ベルリンまで食料と水は持たない。キャサリンにはある考えがあった。
それは愛ゆえの考えだった。
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キャサリンは日々、窶れていった。同じ食事を取ってるミカエルは体型は変わらない。どうゆう訳かキャサリンだけが痩せ細り、不思議なことに農村を出てからミカエルはキャサリンが食事を取る姿を見ていない。
ようやく首都ベルリンまで残り僅かになった夜。いつものようにテントを立てて焚き火をしていた。キャサリンは唐突にポケットからあの手紙を出した。そう、ミカエルを拾った時に絹にはさまっていた手紙だ。
キャサリンは「ミカエル。落ち着いて、この手紙を読んで」と言い、悲しい顔を覗かせた。

