─animaTane─ドレミ

サンに対して恐怖心を示した男性は思わず、それを口にする。サンはそれには答えず、子犬達を撫で、「たとえ小さくとも産まれて価値のない命はない」と言い、また消えた。


男性は冷や汗をかき、震えた。なぜか視界でとらえていた少年、サンは瞬きする間もない瞬間に目前で消えたから。


「なあ、お前は人間なのか?」


震えた口調で男性はどこにいるかわからないサンに問う。


「俺はあなたと同じ人だ。ただその性質はあなたとは全く異なる」


「許してくれ」


男性はサンに許しをこう。サンはその瞬間、男性の真ん前、目前の近距離に現れた。


「ひいぃっ!」


男性は腰を抜かし、その場に尻餅をついた。


「あなたが俺に怒りと憎しみを与えてくれたお陰でこの能力は分岐した。そして、自由に引き出せるようになった。むしろ、あなたに感謝するよ」


歪に微笑むサン。


男性の心臓は鼓動を早め、生きたいと願っている。しかし、目前の出たり消えたりする人外とも言える少年に殺されると予感していた。