─animaTane─ドレミ

コトノの夢を見るようになったのはローなる人物との出逢いの晩のことからだった。


コトノは陽のさす、木の木陰で立ち、風そよぐ、その髪を靡かせ。近くに川があるのか、川のせせらぎが聞こえ、コトノはそんな自然豊かな場所で青い空を眺めていた。草花に蝶々達がひらひら飛び、サンはコトノを見ている。コトノはサンがいることに気づくと視線を空からサンへ向けた。


「また逢えたね」


サンはコトノの近くへ歩を進めた。コトノは微笑み、サンはそんなコトノを見た。


「ここって綺麗でしょ?どこなんだろう。あなたの心の中にある記憶の断片なの」


サンは辺りを見渡したが、この場所の記憶はない。


「ねえ、コトノ?」


「なーに」


コトノは無邪気な笑みを浮かべて、サンの顔を覗きこんだ。


「コトノは僕のこと好きだって言ってくれたよね」


「うん」


「僕はこの1年で気づいたんだ。コトノと過ごした日々、笑いあった日、一緒に食事をした一時、コトノの様々に見せる表情の数々、そしてなにより、コトノという存在は僕にとって────────────大切だったんだなって。