その2人の男女とは、水樹さんと誠くんだった。


「なん、で、、ここに?」


私の存在に気づいた水樹さんは誠くんにこういっていた。


「ここがあの子のウチ。貧乏で私服はいっつも同じなんだよ。やばいよね」

「だから関わらない方がいいよ」と、「お金をせびられちゃうから」と笑って話していた。


私は惨めで、恥ずかしくてたまらなかった。

涙が出そうになったのをグッと堪えた私は偉いと思う。


私は2人の視線から逃れるようにアパートの中に入った。


その後2人が何を話したのか私は知らない。


知りたくもない。