執事さまはメイドちゃんに夢中♡


「うそ!? 指輪じゃん!」


奏音ちゃんが大声を上げたことで、みんなの視線がいっせいにこっちを向いた。


そう。中に入っていたのは、小さな正方形の箱に入れられた〝指輪〟だった。

とたんに、ざわめき出す会場。


「どういうこと……?」


わたしは悠琳くんを見た。

悠琳くんは流れるような動きでその箱に手を伸ばす。


「結婚……はまだ無理だから、婚約指輪かな。花嫁にするなら璃衣がいい。これは、その証し」


証しと言って箱から指輪を取り出すと、


「これがあるかぎり、俺は璃衣のもの」


そう言って、わたしの左手薬指に指輪をはめた。


キラキラかがやく、ぴったりの指輪。

ひんやりと冷たくて、なんだかふしぎな気分。


けれど、そのひんやりした温度が、現実なんだと実感させてくれる。


胸が高鳴って、はち切れそう。

夢じゃないんだ。わたし、悠琳くんと両思いなんだ……!