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お茶会は、まもなくしてスタートした。
各テーブルにひとりの執事が担当としてついて、サービスをしてくれる。
紅茶をいれに、わたしたちのテーブルにも執事が来てくれた。
「お待たせしました」
ポットをワゴンに乗せてやってきたのは──。
「え、鷹見くん!?」
なんと悠琳くんだった!
同じテーブルの子たちが驚きで声を上げる。
ほかの席の子たちもびっくりしていて、
「どうして鷹見くんが? 今日は休みのはずじゃ……」
「お茶会に間に合うよう、戻ってきました」
紅茶をいれてまわりながら、余裕そうに答える悠琳くん。
「だからって、どうしてメイド科のテーブルなんかに……」
「それはもちろん、いつもお世話になってますから」
「キャー!」
悠琳くんが笑顔を見せて言うと、すかさず同じテーブルの子たちが悲鳴のような声を出した。
お茶会に間に合うように戻ってくることは知ってた。
『せっかく璃衣をもてなせる機会なんだから、ちゃんと戻るよ』
悠琳くんが事前にそう教えてくれたから。
でも、わたしのテーブルを担当してくれるとは知らなかった。うれしい。



