「悠琳くんは、十和田さんみたいに外見や資産でしか人を判断できないようなおろかな人じゃないです。だから、すごいんです。十和田さんとはぜんぜん違います」
言い返すと、十和田さんの体がわなわなとふるえ出した。
「あなた、二度もあたしを侮辱して……。絶対にゆるさないんだから!」
「ゆるしてもらわなくていいです。わたしも、メイド科やお父さんを侮辱したこと、ゆるす気ありませんから」
き然と応えて、わたしは自分の席に戻った。
ふぅと胸をなでおろした瞬間、メイド科のテーブル席から拍手が上がった。
「璃衣、かっこいい! よく言った!」
「ありがとう。すっきりした!」
いつのまに、こんな大騒動に!
みんな聞いてたんだ……。
えっ、ということは……わたし、とんでもないことをしてしまった?
どうしよう。なんか、急に心臓がバクバクしてきた。
……ううん。でも、後悔はないんだから、堂々としていればいいんだ。
わたしは心を落ちつけて、背筋をピンと張った。



